プロフィール・作品紹介





山口奉宏(やまぐちともひろ)

1985 東京芸術大学美術学部彫刻科卒業
1987 同大学院美術研究科修了
1990 同大学院美術研究科博士後期課程満期退学

現在 茨城県行方市玉造 千年工房にて制作を続ける

展覧会

1985年 UENO '85(東京芸大展示室・上野) フジヤマゲイシャ展(東京、京都)



UENO '85(東京芸大展示室・上野)

「無題」タイトル:無題 サイズ:1800×3000×1600mm 素材:木(杉小割),輪ゴム,粘着テープ 発表年:1985 場所:東京芸大学生会館 撮影:早川宏一
大学院在籍中、UENO'85というグループ展に出品した作品です。細長い棒状の形が全体に依存することで空間に自立する状態を作りたいと思いました。木彫というかたまりを彫る仕事から離れてみようという試みでもありました。

フジヤマゲイシャ展(東京、京都)

「無題」タイトル:無題 サイズ:400×270×70・180×700×400・210×400×140mm 素材:木(クス) 発表年:1985 場所:東京芸大学生会館

1986年 個展(かねこ・あーとG1・京橋) 二人展(ギャラリーなつか・銀座) 個展(ギャラリー射手座・京都)

個展(かねこ・あーとG1・京橋)

「無題」「無題」「無題」タイトル:無題 サイズ:1200h×1800×550mm 素材:木(クス) 発表年:1986 場所:かねこ・あーとG1 撮影:早川宏一
大学院在籍中、初めての個展に出品した作品です。木の中にうごめく形のイメージを彫りだしてみたいと考えて作った作品です。後に黄鉄鋼の結晶を見て、よく似ているのに驚きました。

二人展(ギャラリーなつか・銀座)

「無題」タイトル:無題 サイズ:300h×2000w×1200dmm 素材:木(ベイマツ) 発表年:1986 場所:ギャラリーなつか 撮影:早川宏一
古い仏像などが朽ちて木肌が露わになった針葉樹の質感に興味を持ち、初めてベイマツを素材として使った作品です。木の内部に蠢く形をイメージしました。

個展(ギャラリー射手座・京都)


1987年 第六回平行芸術展(小原流会館・青山) PARTY2(浜松町東芝ビル) 個展(淡路町画廊・神田)

第六回平行芸術展(小原流会館・青山)

「無題」タイトル:無題 サイズ:280h×2250w×800dmm 素材:木(クス) 発表年:1987 場所:小原流会館 撮影:佐藤時啓
第6回平行芸術展への出品作品です。楠を彫ったいくつかのパーツを組み合わせています。木の内部で蠢くイメージから、それを取り巻く空間を含めて作品とし始めた頃の作品です。

PARTY2(浜松町東芝ビル)

「無題」タイトル:無題 サイズ:280×2250×800・1500×600×270mm 素材:木(クス) 発表年:1987 場所:浜松町東芝ビル

個展(淡路町画廊・神田)

「水の行方」「無題」「風の記憶」タイトル:風の記憶 サイズ:2050×1300×600mm 素材:木(楠)、アクリル絵具、カシュー 発表年:1987 場所:淡路町画廊 撮影:佐藤時啓
タ イトル:無題 サイズ:1500mmh 素材:木(米松)、アクリル絵具 発表年:1987 場所:淡路町画廊 撮影:佐藤時啓
タイトル:水の行方 サイズ:800h×1050×1200mm 素材:木(ベイマツ) 発表年:1987 場所:淡路町画廊 撮影:佐藤時啓
「水の行方」…粘土で作った任意の形の雌型を取り、それをモチーフとしました。湧き水の湧水口に手を入れたときの体験をイメージしてつくった作品です。様々な穴の空間が、形と同様に質感を持って存在できないだろうかと考えました。水の行方Ⅱ・水の行方Ⅲ

1988年 バトルロイヤルシリーズ2<存在と身体感覚の交錯>(ギャラリーαM・吉祥寺) 個展(ギャラリー射手座・京都)
1988年 臨界芸術・'88年の位相展(村松画廊・銀座) BIO・STRUCTION(ギャラリーTAKA・京都) 個展(ルナミ画廊・銀座)

バトルロイヤルシリーズ2<存在と身体感覚の交錯>(ギャラリーαM・吉祥寺)伊藤誠氏と

「夜・月と」「水の行方Ⅱ」タイトル:水の行方Ⅱ サイズ:300×750×600~300×450×450mm 素材:木(米松)、アクリル絵具 発表年:1988 場所:ギャラリーαM
タイトル:夜・月と サイズ:1650×700×550mm 素材:木(ベイマツ)、アクリル絵具 発表年:1986 場所:ギャラリーαM 撮影:小松信夫
「夜・月と」について…水をモチーフとした作品のうち、視覚的なイメージでつくった作品です。木目の模様を水紋に見立てた最初の作品でもあります。水を触覚的なイメージで扱った作品は「水の行方」などです。

個展(ギャラリー射手座・京都)


臨界芸術・'88年の位相展(村松画廊・銀座)

「無題」「水の行方Ⅲ」タイトル:水の行方Ⅲ サイズ:900×800×700mm 素材:木(米松)、アクリル絵具 発表年:1988 場所:村松画廊 撮影:早川宏一
タイトル:無題 サイズ:700×1400×300mm 素材:木(米松)、アクリル絵具 発表年:1988 場所:村松画廊 撮影:早川宏一

BIO・STRUCTION(ギャラリーTAKA・京都)仁科茂氏と


個展(ルナミ画廊・銀座)

「澄めるもの,濁れるもの」「もりのほほ」タイトル:もりのほほ サイズ:550×1200×250mm 素材:木(楠)、カシュー 発表年:1988 場所:ルナミ画廊 撮影:早川宏一
森を歩いたときの大気の記憶をモチーフとして、クスの木の皮に近い部分を彫ってつくった作品です。記憶の中で自分を包んでいた袋を裏返して脱がしたようなイメージでつくりました。
タイトル:澄めるもの、濁れるもの サイズ:240×300×240~240×1200×900mm 素材:木(ベイマツ)、アクリル絵具 発表年:1988 場所:ルナミ画廊 撮影:早川宏一
水、あるいは水辺を感じるような空間をイメージしたインスタレーションです。構成するひとつひとつのパーツも彫刻的な質を持ったものにしたいと考えつくった作品です。

1989年 ルナミ・セレクション・'89(ルナミ画廊・銀座) 個展(ときわ画廊・神田)

ルナミ・セレクション・'89(ルナミ画廊・銀座)

「無題」「無題」タイトル:無題 サイズ:××~××mm 素材:木(米松)、アクリル絵具 発表年:1989 場所:ルナミ画廊 撮影:早川宏一
タイトル:無題 サイズ:××~××mm 素材:木(米松)、アクリル絵具 発表年:1989 場所:ルナミ画廊 撮影:早川宏一

個展(ときわ画廊・神田)

「無題」「無題」タイトル:無題 サイズ:1500×1200×300mm 素材:木(米松)、アクリル絵具 発表年:1989 場所:ときわ画廊 撮影:早川宏一 タイトル:無題 サイズ:××~××mm 素材:木(米松)、アクリル絵具 発表年:1989 場所:ときわ画廊 撮影:早川宏一

1990年 個展(東京芸大博士後期課程研究発表展・芸大陳列館・上野) 個展(ネビュラアートギャラリー・本牧) 個展(西蔵画廊・茨城県潮来市)

個展(東京芸大博士後期課程研究発表展・芸大陳列館・上野)

「澄めるもの,濁れるもの」「無題」タイトル:無題 サイズ:950×1200×240~850×1000×240mm 素材:木(ベイマツ)、アクリル絵具 発表年:1989 場所:東京芸大陳列館 撮影:早川宏一
積層し張り合わせた材料に溝を彫り込みワイヤーをかけ着色したものです。タイトルは無題で幾何的な形を組み合わせた空間構成ですが、敢えてイメージを言葉にするとすれば「歩行する水」というところでしょうか。
タイトル:澄めるもの、濁れるもの サイズ:240×300×240~240×1200×900mm 素材:木(ベイマツ)、アクリル絵具 発表年:1988 場所:東京芸術大学陳列館撮影:早川宏一
水、あるいは水辺を感じるような空間をイメージしたインスタレーションです。構成するひとつひとつのパーツも彫刻的な質を持ったものにしたいと考えつくった作品です。

個展(ネビュラアートギャラリー・本牧)


個展(西蔵画廊・茨城県潮来市)


1991年 個展(ギャラリーサザ・ひたちなか市)

個展(ギャラリーサザ・ひたちなか市)

「水の行方Ⅱ」「くおんの人形」「戸惑いの戯曲よりⅡ」「戸惑いの戯曲よりⅠ」タイトル:戸惑いの戯曲よりⅠ サイズ:1700h×600×400mm 素材:木(ベイマツ)、アクリル絵具 発表年:1991 場所:ギャラリーサザ 撮影:早川宏一 その他:プレジデントホテル水戸蔵
積層し張り合わせた材料に溝を彫り込みワイヤーをかけ着色したものです。木目の模様が水紋のように感じられ、立ち上がった水のようなイメージでつくった作品です。
タイトル:戸惑いの戯曲よりⅡ サイズ:1600×300×350,1500×300×250mm 素材:木(ベイマツ)、アクリル絵具 発表年:1991 場所:ギャラリーサザ 撮影:早川宏一 その他:プレジデントホテル水戸蔵
積層し張り合わせた材料に溝を彫り込みワイヤーをかけ着色したものです。男性と女性が立っているイメージでつくりました。以前紹介した「戸惑いの戯曲より… 」と連作です。
タイトル:くおんの人形 サイズ:300×150×150~150×250×100mm 素材:木(楠) 発表年:1991 場所:ギャラリーサザ 撮影:早川宏一
くおんとは久遠です。ひとつずつが独立した作品で、楠を彫ったものです。葉のような形はキューブから変化したフォルムです。
タイトル:水の行方Ⅱ サイズ:300×750×600~300×450×450mm 素材:木(ベイマツ)、発表年:1988
場所:ギャラリーサザ(1991)撮影:早川宏一
88年に発表した作品を組み替えて展示した時の記録です。87年に発表した同タイトル作品の連作として作りました。様々な穴や隙間の空間が、形と同様に質感を持って存在できないだろうかと考えました。

1992年 ダイアローグ1992(茨城県民文化センター・水戸市) 個展(そうま画廊・水戸市)個展(ギャラリーサザ・ひたちなか市)

ダイアローグ1992(茨城県民文化センター・水戸市)


あかりのアート展(すみだリバーサイドホール・ギャラリー・墨田区)

「無題」タイトル:無題 サイズ:980×990×300~450×900×200mm 素材:木(米松),アクリル絵の具,白熱球 発表年:1992 場所:すみだリバーサイドギャラリー

個展「夢の底で眠れ」(そうま画廊・水戸市)

「無題」タイトル:無題(上・「夢の底で眠れ」より) サイズ:800×1200×200mm 素材:木(ラワンベニヤ、ラミン) 発表年:1992 場所:そうま画廊



個展(ギャラリーサザ・ひたちなか市)

「風景の所作Ⅱ」「風景の所作Ⅰ」タイトル:風景の所作Ⅰ サイズ:800×1500×800mm 素材:木(ラワンベニヤ)、アクリル絵具など 発表年:1992 場所:ギャラリーサザ 撮影:松本克比古
ラワンベニヤを切り抜いて積層し、張り合わせた舟のような形に同じく合板でつくった流れのような部分を置いてあります。自然の中の風景の一部を私なりに切り取りたいと思ってつくった作品です。
タイトル:風景の所作Ⅱ  サイズ:2000h×1800w×300dmm 素材:木(スギ、ラワンベニヤ)、オイルステイン、インクなど 発表年:1992 場所:ギャラリーサザ 撮影:松本克比古
それまで固まりに細長い溝を彫り込んでいた形をばらばらに割いて、再び束ねたようなイメージでつくりました。年輪の模様を水紋に見立てた作品とは別の方法で水を表現したいと考えました。

1993年 個展(秋山画廊・神田) 個展(常陽ギャラリー・常陽銀行本店・水戸市) ダイアローグ1993(茨城県民文化センター・水戸市)

個展(秋山画廊・神田)

「空間の器」「見ることの愉しみ」「見ることの愉しみ」タイトル:見ることの愉しみ サイズ:××~××mm 素材:木(ラワンベニヤ)、アクリル絵具 オイルステイン 発表年:1993
場所:秋山画廊
タイトル:見ることの愉しみ サイズ:1300×700×35~420×210×35mm 素材:木(ラワンベニヤ、アクリル絵具 発表年:1993 場所:秋山画廊
タイトル:空間の器 サイズ:700×1400×1400mm 素材:ラワンベニヤ、ガラス、オイルステイン 発表年:1992 場所:秋山画廊(1993)
会場全体をひとつの作品とした展示の一部です。
ラワンベニヤを切り抜いて積層し、張り合わせた作品です。作品を置くことによって何もない空間にも、独自の質感を与えたいと思って作った作品です。

個展(常陽ギャラリー・常陽銀行本店・水戸市)


ダイアローグ1993(茨城県民文化センター・水戸市)




1994年 WOOD'S-WORD(ギャラリーサザ・ひたちなか市)

WOOD'S-WORD(ギャラリーサザ・ひたちなか市)


1995年 神話への回帰-具象彫刻の行方(ギャラリーサザ・ひたちなか市) 6つの座標 垂直の記憶、横たわる自然。(O美術館・大崎) 


神話への回帰-具象彫刻の行方(ギャラリーサザ・ひたちなか市)

「見ることの愉しみ」「ダイアリー(1995)」「水に還る人~オフィーリア」タイトル:水に還る人~オフィーリア サイズ:530h×2070w×895dmm 素材:木(ラワンベニヤ)、ガラス、大理石、アクリル絵具 発表年:1995 場所:(ギャラリーサザ) 撮影:松本克比古
神話への回帰-具象彫刻の行方-展への出品作品です。その頃モチーフの中心だった水との接点で、ジョン・エバレット・ミレーの絵画「オフィーリア」を題材としました。当時舞台美術に関わっていたことも影響しているかもしれません。
タイトル:ダイアリー サイズ:250×200×75mm×35 素材:木(ラワンベニヤ),アクリル絵具 発表年:1995 場所:ギャラリーサザ 撮影:松本克比古
楕円を組み合わせた作品35点で構成されています。それぞれにタイトルがあり、小さなつぶやきを形に定着するつもりで作りました。
タイトル:見ることの愉しみ サイズ:1300×700×35~420×210×35mm 素材:木(ラワンベニヤ、アクリル絵具 発表年:1995 場所:ギャラリーサザ 撮影:松本克比古

6つの座標 垂直の記憶、横たわる自然。(O美術館・大崎)

タイトル:オフィーリア(手前)、ダイアリー(奥) サイズ:××~××mm
素材:木(ラワンベニヤ)、アクリル絵具、ガラス、大理石など 発表年:1995 場所:O美術館





1996年 個展(かねこ・あーとギャラリー・京橋) 個展(ときわ画廊・神田) ポワン展(そうま画廊・水戸市)~1993・1996 
1996年 かねこ・あーとSELECTION(かねこ・あーとギャラリー・京橋)


個展(かねこ・あーとギャラリー・京橋)

「追う月、逃げる月」タイトル:追う月、逃げる月 サイズ:1500×1050×60~2000×4500×60 素材:ラワンベニヤ、アクリル絵具 発表年:1996 場所:かねこ・あーとギャラリー 撮影:松本克比古
5つの青い楕円形の輪と2つの赤い楕円の面、固まりで構成したインスタレーションです。観る人が歩くことで、楕円は会場に様々な奥行きを感じさせます。水中にも似た空間の揺らぎをイメージしてつくった作品です。

個展(ときわ画廊・神田)

奥から「2秒間の飛行」「ラヴ」「空間に自立するために」「赤い川 -雨-」タイトル:赤い川 -雨- サイズ2700×1700×55、2500×1000×45mm 素材:ラワンベニヤ、綿布、アクリル絵具 発表年:1996 場所:ときわ画廊 撮影:松本克比古
赤い楕円形は、綿のキャンバスを貼ったパネル、奥の輪は壁に固定されています。奥行きと奥行き感とを対比させて空間を構成することで、日常とは異質な空間を表現したいと考えた作品です。
タイトル:自立する楕円のための習作(奥から)2秒間の飛行,ラヴ,空間に自立するために サイズ:340×900×40,450×550×550,1050×1000×720mm 素材:ラワンベニヤ、アクリル絵具 発表年:1996
場所:ときわ画廊 撮影:松本克比古
木のかたまりを彫る仕事から離れ、板材を中心に楕円をモチーフとして制作していた頃の作品です。一番手前の作品は箱の内壁の隅に楕円を置いたときの、本体と影を切り抜いたかたちです。

ポワン展(そうま画廊・水戸市,つくば美術館・つくば市)~1993・1996

「風景の所作」

かねこ・あーとSELECTION(かねこ・あーとギャラリー・京橋)


1997年 個展(ときわ画廊・神田)

個展(ときわ画廊・神田)

「月と旅する人」タイトル:月と旅する人 サイズ:1920×350×350~540×350×320mm
素材:木(ベイマツ)、アクリル絵具 発表年:1997 場所:ときわ画廊 撮影:松本克比古
ラワンベニヤでつくった楕円を使った作品から、かたまりを彫る仕事に戻った頃の作品です。個々の彫刻が「人のようなもの」に見え、何らかの感情移入ができるような空間にしたいと考えました。

1998年 個展(ギャラリーサザ・ひたちなか市)

個展(ギャラリーサザ・ひたちなか市)

「POLKA DOTS AND MOONBEAMS」タイトル:POLKA DOTS AND MOONBEAMS サイズ: 素材:ラワンベニヤ、綿布、アクリル絵具 発表年:1998 場所:ギャラリーサザ 撮影:松本克比古
タイトルは直訳すると「水玉模様と月の光」です。ジャズの曲のタイトルからとりました。楕円が持つ奥行き感によってゆっくりと流れる時間を感じるような、空間を表現できないかと思いつくった作品です。





1999年 個展「受容・対話・力の水」(ガレリア・グラフィカbis・銀座) それぞれのSAZA(ギャラリーサザ・ひたちなか市)
1999年 個展「受容・対話・力の水Ⅱ」(水郷まちかどギャラリー・茨城県潮来市)

個展「受容・対話・力の水」(ガレリア・グラフィカbis・銀座)

個展「受容・対話・力の水」会場タイトル:個展「受容・対話・力の水」会場
サイズ: 素材:木(流木など)、顔料 発表年:1999 場所:ガレリア・グラフィカbis 撮影:松本克比古
それまで敬遠していた、廃材や流木を自分なりに受け入れ材料とした作品です。作品制作は、材料を拾い集めることから始まっています。あらためて自分が、擬人化し、感情移入できる形を求めていることがよくわかりました。

それぞれのSAZA(ギャラリーサザ・ひたちなか市)


個展「受容・対話・力の水Ⅱ 」(水郷まちかどギャラリー・茨城県潮来市)

「登った山を降りる」「ダイアリー(1999)」タイトル:ダイアリー(1999) サイズ:15cmの角材より彫り出し×20 素材:木(チーク) 発表年:1999 場所:水郷まちかどギャラリー 撮影:松本克比古
「受容・対話・力の水Ⅱ 」と題した個展で発表した作品で、それまで敬遠していた、具象彫刻を自分なりに受け入れてつくりました。風景を俯瞰していたインスタレーションの作品から、空間の核になるかたちへと移行した最初の作品です。

2000年 2000 ANNUAL SHOW(ガレリア・グラフィカbis・銀座) アートコミュニケーションー回復ー(ギャラリーなつか)
2000年 個展(ガレリア・グラフィカbis・銀座)

2000 ANNUAL SHOW(ガレリア・グラフィカbis・銀座)


アートコミュニケーションー回復ー(ギャラリーなつか)


個展「hand」(ガレリア・グラフィカbis・銀座)

「hand」会場今回の個展では、絵画に描かれた手をモチーフとした木彫作品を中心に展示しました。モチーフの絵画は下絵として扱ったと言った方が正確かもしれません。習作的な色合いが濃い作品となりました。
展示するにあたり、絵画の視点を再現することは考えず、それぞれがひとつの彫刻として自然に見えるように配置しました。
今回、モチーフとなった絵画を(もちろん複製ですが)しつこく見続け、彫刻として描写してみると、その絵画全体に感じる雰囲気を象徴的に感じることが多かったような気がします。手は微妙に表情が出る、作り手としても嘘がつけない部分なのかもしれません。
立体に起こす際にどうしても形のつじつまの合わない場所がありましたが、その矛盾はむしろ平面表現の本質に関わることだと思います。写実という枠の中で、矛盾を取り入れさらに深いリアリティを描き出す力が、絵画でなければならない必然性にも通じるのでしょう。またそんな矛盾を孕んだかたちを彫刻にするのが今回の作品の醍醐味というところでしょうか。
中には描写に終始した感じの絵画もありましたが、特に肉体をダイナミックにデフォルメしたミケランジェロと、繊細に様式化したボッティチェッリの描いた手には強く惹かれるものを感じました。
作り手にとって、作品を生み出すための要素には、モチベーションとなる内容そのものに関わることと、同時に技術的な側面があると思います。技術的なことから作品をつくるためのきっかけが生まれることは十分あり得ると思いますし、素材や技法の正しい選択によってイメージ通りの結果が得られるとも言えます。
私が具象彫刻を作り始めたのは昨年からですが、もともと、自分でポーズをとった写真から下絵を起こしデッサンもせずにいきなり木を彫り始める、というやりかたでした。今回の、絵画から彫刻をおこすというコンセプトは、それ以前の自分の具象彫刻へのアプローチの仕方から割りと自然に思いついたことです。(2000.12.19)
「無垢なるもの」 モチーフ:ボッティチェッリ作「ビーナス の誕生」「神の手」(奥)「アダムの手」(手前) モチーフ:ミケランジェロ作「アダム の創造」(システィーナ礼拝堂天井画)「水の示すもの」 モチーフ:ダ・ヴィンチ作「モナリザ」「無題」 モチーフ:「ガブリエル・デストレ入浴の図」「二つの手」 モチーフ:エッシャー作「描く手」「水に還る人」 モチーフ:ミレー作「オフィーリア」「無題」 モチーフ:デューラー作「芸術家の肖像」

2002年 今日のペーパーワーク2002(アートワークスギャラリー・水戸市)

今日のペーパーワーク2002(アートワークスギャラリー・水戸市)

「LOTUS BLOSSOM」タイトル:LOTUS BLOSSOM サイズ:885×1445×1445mm 素材:紙、木、ソレノイド、光センサー 発表年:2002 場所:アートワークスギャラリー
コンピュータのシステムエンジニアである金澤肇氏の全面的な協力を得て制作した、動く作品です。私は外観のデザインと動きのイメージを担当しました。上部紙一枚につきひとつ、光センサーを付け、手をかざすなどして光が遮られると波が広がるように動きます。
水(水面)、あるいは水辺をイメージしてつくった作品です。

2003年 ノルム第25回展(茨城県つくば美術館)

ノルム第25回展(茨城県つくば美術館)

「ダイアリー(1999)」左から「月影と歩く」「近くて遠い場所」「谷底を見た」タイトル:左から,月影と歩く,近くて遠い場所,谷底を見た サイズ:500h×630×120,300h×850×150,810h×300×240 素材:木(チェリー,タモ,マツ,クス)
発表年:2003 場所:つくば美術館 撮影:石川典人
タイトル:ダイアリー(1999),他 サイズ:15cmの角材より彫り出し×20 素材:木(チーク) 発表年:2003(制作年1999)場所:つくば美術館 撮影:石川典人

2006年 1月展 彫刻とデッサン(アートワークスギャラリー・水戸市) ART/ROOM展(アートフロントギャラリー・猿楽町)

1月展 彫刻とデッサン(アートワークスギャラリー・水戸市)

「谷底を見た」「噂」「春の陽」「月影と歩く」タイトル:左から,谷底を見た,噂,春の陽,月影と歩く 素材:ブロンズ  壁面:無題 







ART/ROOM展(アートフロントギャラリー・猿楽町)

写真左 屋外より会場を見る,タイトル:写真中央 無題,写真右 風景の所作 撮影:戸田勝


2007年 鳥展(アートワークスギャラリー・水戸市)

鳥展(アートワークスギャラリー・水戸市)


2009年 個展「かんがえるひと」(ギャラリーしえる・水戸市)

個展「かんがえるひと」(ギャラリーしえる・水戸市)

「walk」「心に海を抱えたままで」 「登った山を下りる」「かんがえるひと」タイトル:写真左より かんがえるひと 素材:木(タモ),登った山を下りる 素材:木(タモ),心に海を抱えたままで(ダイアリー(1999)より) 素材:木(チーク),walk 素材:木(チーク) 撮影:齋藤さだむ

千年工房の仕事

キラクビル1Fエントランス壁面レリーフ(東京都西葛西)

「森の気配Ⅱ」「森の気配Ⅰ」

割烹清水屋筑波の間庭園ブロンズ像(茨城県牛堀町)

「たまゆらの月」「風の栞」

須賀川グランドホテルロビーモニュメント(福島県須賀川市)

「飛翔のアトリビュート」

子どもの家・野草舎モニュメント(茨城県鹿嶋市)

プレジデントホテル水戸アートワーク(茨城県水戸市)

新千歳空港・酒井憲次郎の像(北海道千歳市)

「酒井憲次郎の像」設営場所:新千歳空港空港公園(北海道千歳市) 作品データ 題字:北海1号機操縦士 酒井憲次郎の像 作品サイズ:高さ1700mm(本体のみ) 素材:ブロンズ 千歳飛行場(現在の新千歳空港)にはじめて降り立った当時小樽新聞社のパイロット酒井憲次郎氏の銅像を制作しました。同飛行場開港記念日の2002年10月22日に空港内にて除幕、のちに空港公園に移設されました。

河童の恩返しレリーフ(茨城県行方市玉造)

設置場所:行方市河童橋(茨城県行方市) 素材:ブロンズ 地元旧玉造町(現行方市)に伝わる民話の中から、「河童の恩返し」をモチーフにレリーフを制作しました。

小堀進画伯の像(茨城県潮来市)

「小堀進画伯の像」設営場所:潮来私立図書館(茨城県潮来市) 作品データ 題字:日本芸術院会員 小堀進画伯 作品サイズ:高さ900mm(本体のみ) 素材:ブロンズ 潮来市出身の水彩画家、小堀進画伯の銅像を制作しました。2004年6月19日に潮来市水郷ふるさと館にて除幕され、のちに潮来市立図書館に移設されました。

カルピス株式会社新本社ビルアートワーク(東京都恵比寿)

(手前から)「澄めるもの、濁れるもの」 「 月と旅する人」「 無題」設営場所:カルピス株式会社新本社ビル 作品データ タイトル:(手前から)澄めるもの、濁れるもの , 月と旅する人 , 無題 素材:木(ベイマツ) , アクリル絵具

城西大学紀尾井町キャンパス彫刻設置(東京都紀尾井町)

「戸惑いの戯曲より」設置場所:城西大学紀尾井町キャンパス(東京都) 作品データ タイトル:「戸惑いの戯曲より」 素材:木(ベイマツ)、アクリル絵具

Kゴルフ場(栃木県)

小手指Tマンション(埼玉県所沢市)

「山笑う」

舞台美術

1994年 水戸子供演劇祭(水戸芸術館ACM劇場)



1995年 水戸子供演劇祭(水戸芸術館ACM劇場)


1996年 「たけくらべ」原作/樋口一葉・脚本演出/大貫眞司・水戸子供の劇団(水戸芸術館ACM劇場)


1997年 「麦藁帽子」原作/堀辰雄・脚本演出/大貫眞司・水戸子供の劇団(水戸芸術館ACM劇場)


1997年 「血は立ったまま眠っている」作/寺山修司・演出/山崎哲・劇団ACM他(水戸芸術館ACM劇場)


1997年 茨城県民オペラ「椿姫」作曲/G.ヴェルディ・指揮/山舘冬樹・演出/増田邦彦(日立シビックセンター音楽ホール)


1998年 「20億光年の孤独」原作/谷川俊太郎・脚本演出/大貫眞司・水戸子供の劇団(水戸市民会館ホール)