症状別マッサージのご案内

はじめに

皆様ご存知のように、マッサージは筋肉の凝りをほぐし、心身の疲れを癒します。しかし、そればかりではなくツボを刺激する事によって色々な症状が楽になる事もご存知でしょうか？当院では、多彩な病気や症状に対する治療を行なっていますが、ここでは良くある２３の症状をご紹介していきます。
　これらに該当しない場合、またこれからご紹介する２３症状のうち、２つ以上該当される方は、それぞれの治療パターンを組み合わせるか、全身マッサージや、経絡指圧で対応できます。
　当院では皆さんのご要望に応えられるよう配慮しておりますので、電話予約の際はお悩みの症状や、ご希望のコースをお知らせください。
　それでは、以下に具体的な病気や症状に対する概要をご紹介します。

1. 肩凝り

肩が凝った時、マッサージをすれば楽になります。マッサージにかかり始める時、このまま続けていると癖になってしまうのではないかという不安をお持ちの方も多いことと思います。当院では手足や腹部の肩凝りに関連したツボを治療しますので、全身的な健康レベルが上がり、肩の凝りにくい体質を作りますのでご安心下さい。
　治療が終了したら食事・運動・嗜好品・睡眠などの生活習慣も再検討してみましょう。
　お時間のない方は首・肩・背中に絞った１５分コースもご用意しておりますので是非ご利用ください。

2.腰の痛み

まずギックリ腰ですが、重いものを持ち上げたり捻るなどの急激な動作で腰に激しい痛みが走る事が多く、腰を真っ直ぐに伸ばす事が辛く、前かがみの姿勢になりやすくなります。
一方腰痛症は、重い物の持ち運び、前屈みでの長時間の重労働が原因となっていましたが、最近では特にデスクワークなどの前傾姿勢で発症する患者さんのほうが多いように思われます。
　治療としては腸の動きを良くし、筋緊張バランスを整える目的で、お腹と腰のマッサージを中心に行ないます。また、患者さん自身では難しい股関節の運動法と、首肩の凝りやふくらはぎの緊張を緩和する施術も同時に行ないます。
　運動不足で腰が痛くなった方はウォーキングや水泳で適度の運動をしてください。筋肉の偏った使い方が原因の方は充分な休養とストレッチをおすすめしています。

3.あしの冷え・むくみ・だるさ

肩凝りや腰痛ばかりではなく、腰から下の冷え・むくみ・だるさもマッサージでの改善が期待できます。原因はスポーツや仕事による過労、運動不足、冷房の使いすぎ、暖房による上半身の温めすぎなどが考えられます。
　治療は腰から下のマッサージで、冷え感は静脈のうっ血解消により改善し、リンパ節のうったいを取り除く事によりむくみが減り、筋肉の緊張を緩める事でだるさが楽になります。
　これらの症状は、上記の原因に応じた生活習慣に切り替える事で予防できると思われます。
　なお、衣服の上からの施術となりますので、ジーンズやスカートの着用はご遠慮願います。

4.足の痛み

坐骨神経痛という病気をご存知でしょうか。主に片方の足、お尻から下に向かって線上に痛みが走り、伸ばす・歩くなどの動作が辛くなります。腰椎等に病気がある場合は専門医に委ねるとし、冷えや筋筋膜の炎症が原因の坐骨神経痛に対してはマッサージが適しています。
　治療は患っている側の足のみで、緊張した筋肉と腱を緩める目的で、特にアキレス腱に対して入念な施術を行ないます。ですから、ご自分でも入浴時などリラックスした時間にアキレス腱を揉んでみて下さい。

5.股関節の痛み

ここでは変形性股関節症という病気についてご紹介しましょう。高齢者、特に女性に多い疾患で、初期の段階では動き始めの股関節部の痛みだけですが、病状が進むと寝ているときでさえ痛むようになります。また、股関節部だけでなく、腰や背中、太ももにまで痛みが広がる事もあります。
　治療は股関節周囲の筋肉の血の流れを良くする事と、足全体の緊張をほぐしていきます。また、股関節の動く範囲を慎重に確認しながら運動療法を進めますので、６０分の施術時間となります。
　この病気は骨の異常によることが多いため、常に専門医での診察を併用される事をお勧めします。
　予防法としては温めることで血行が良くなり、痛みの軽減が期待できます。そして、体重の減量、補助杖の使用などで関節に負荷がかからないようにしましょう。また、適度な運動により筋力を強化することも大切です。

6.膝の痛み

変形性膝関節症の原因とそのマッサージ治療及び養生法についてご紹介します。これは膝の周囲にある筋力が衰え、重い体重を支えきれずО脚となることが主な原因です。
　治療は、お尻のうっ血を取り除くマッサージと、膝周囲の血液やリンパ液の流れを良くする施術となります。また、関節の動きを良くするための運動療法も行ないます。
　予防法としては自宅で簡単にできるリハビリを指導しておりますので、朝晩根気良く続けてみてください。

7.首の痛み

首の痛みの代表として、寝違えがあります。これは朝起きた時に首が痛く回らない、回そうとすると痛みが出る状態です。
　患っているのは首ばかりではなく、痛みの震源地は肩甲骨内側にありますので、その周囲は入念に施術をします。また、無理のない運動法も行ないますので、施術者の指示に忠実に従ってください。寝違えを度々起こす方は枕の高さや硬さを再確認しましょう。

8.首から腕の痛みと痺れ

首から出ている神経は肩や腕全体を支配し、異常があるとめまい・肩凝り･首の痛み・腕の運動制限や痺れなどの症状が現れます。原因は、交通事故による外傷や過労・老化等が考えられます。治療は、首肩の凝りを温める事はもちろんのこと、腕の神経を刺激して腕の諸症状を緩和します。
　なお、交通事故による上記の症状でお悩みの方は、自賠責保険担当者にご相談下さい。保険が適応される事があります。
　回復に応じたストレッチ法等を指導しますので、発病当初はあまり無理をしないよう心がけて下さい。

9.肩関節痛

肩関節の痛みの中でも五十肩について解説します。洗髪やエプロンのひもを結ぶ等の動作が困難になり、寒い時や夜間に痛みが激しくなる傾向があります。この状態が長く続きますと肩や肘の関節が固まってしまう事もあり、早めに治療される事をお勧めします。
　治療は患っている肩はもちろんの事、肘の周囲に入念なマッサージを行ないますので、自然治癒力を高め、より早い回復が望めます。
　肩や肘を固めない為には、お風呂で温まった時などにできるだけ動かすようにして下さい。また、冷えた時や夜間に痛みがある方は、「ハイパット」という製品を１個６００円にておわけしておりますので、是非お試し下さい。

10.肘の痛み

テニス肘・野球肘という病名はお聞きになった方も多いと思います。これは、スポーツ選手の障害ばかりではなく、手を使い過ぎる人にも多く見受けられ、タオルを絞ったり雨戸を開ける時などに痛みます。原因は、肘の骨に付着する筋や腱が細かい断裂を起こした為です。
　患部は炎症を起こしているので、いきなり治療をせず肩や腕のツボを刺激し筋肉の緊張や疲労を取り除いた上で、肘への施術をします。
　痛みの激しい時は安静にし、治ってきたら心地良い温度で温めて肘を伸ばすようにしましょう。

11.手首の痛みや動かしにくさ

病院で腱鞘炎とか手根管症候群と言われた病気がこれに該当します。この症状は手首を同じ動きで酷使する、打撲、捻挫、患部骨折後の変形、頚椎の異常などが原因となります。
　発症当初は、手首の動かし過ぎを防ぐ為に患部への固定が必要になる事もあります。症状が和らいできたら固定を外し、少しずつ動かしましょう。そして、手首から先を使う作業を長時間行なう方は定期的なマッサージで疲労を回復すれば予防出来ます。

12.頭痛

ここでは、２つのタイプの頭痛をご紹介します。１つは、偏頭痛ですが、これは頭の片側がズキズキと脈打つように痛むもので、血管の収縮や拡張と深い関係があります。２つ目は緊張性頭痛で頭を締め付けられるような鈍痛です。
　治療は頭のツボを中心に、肩や手足のツボで全身のバランスを整えます。
　いずれも肩凝りが原因となることが多いので、マッサージを受けるとともに、生活習慣の改善とストレスの解消を心がけましょう。

13.顔の痛みやマヒ

顔の刺されるような激しい痛みは三叉神経痛、目が開かない・閉じられない、口から食べ物がこぼれたり表情が作れなかったりするのは顔面神経麻痺と思われます。
　この２つの病気は、うっ血によるむくみが顔面神経を圧迫したり、耳・鼻の疾患やウィルスにより三叉神経が過敏になることが原因です。ですから、患部のツボを揉んだり押したりすることによって改善が期待できます。
　しかし、上記の慢性疾患がある場合は、耳鼻咽喉科・皮膚科・神経内科等の受診の併用をお勧めする場合もあります。

14.花粉症

毎年２月～５月頃になると、鼻水・鼻詰まり・眼の痒み・喉の痛み等でお悩みの方が多くなり、この大半がスギ花粉に侵された症状です。この他の季節でも稲・ブタクサ・ヒノキの花粉によって同様の症状が出ます。
　マッサージ治療では自律神経のバランスを整え、免疫力を高めますので、体の内部から花粉に侵されにくい体質を作り上げていきます。ですから、鼻や目の施術ばかりでなく、脊柱を中心とするほぼ全身にマッサージを行ないます。
　治療と予防のため、当院ではミネラル濃縮液(８０ｃｃ　１,８００円)を販売しております。これは天然のにがり成分を基本としたミネラル分豊富な液体です。是非お試しください。

15.目の疲れ

最近は目にとっては悪い環境になっています。それは、体を使った仕事よりデスクワークでパソコンを使う事が増えて、眼を酷使するようになったからです。病院で眼の病気がないと言われたにも関わらず、眼の疲れがなかなか取れず、物が見えにくくなった場合はマッサージが適しています。
　治療としては、眼の疲れに効くツボが集まっている肩甲骨の間を入念に施術します。また、目の周囲・首・下肢・腹部にも刺激を与える事で血液の循環を改善し、緊張した筋肉をゆるめて行きます。
　日頃の養生法としては、遠くの森林を眺めたり、入浴時に温かい蒸しタオルで瞼を温めてみてください。眼球を上下左右に動かす方法も有効的です。

16.耳鳴り・難聴・めまい

耳鳴りが長く続くと不快なもので、難聴まで伴うと不安にもなることと思います。めまいも耳の奥にある平衡感覚を司る器官によって起こる事が多く、当院ではこれらの症状を一体として捉えています。
　その原因を追求する耳鼻咽喉科の専門知識や設備はありませんが、耳周囲と顔面に対する優しいマッサージ刺激によって経過を観察します。概ね、１日置きで２週間の通院をしていただくと、効果の適否を確認できます。
　また、東西両医学で耳と腎機能との関係は深く、特に東洋医学では豆類(もやしを含む)が腎を養うとされておりますので、これらの食品を多く摂取される事をお勧めしています。

17.喘息症状

喘息発作で長期間内服治療を受けておられる方も多いと思いますし、薬を少しでも減らしながら治したいと考えている皆さんにマッサージ治療をお勧めしています。
　東洋医学では呼吸器系は肺に属し、これと密接な関係にある大腸の機能を高めるためにお腹へマッサージをします。これは、腹筋や横隔膜の緊張を緩める作用も兼ねています。また、背中のツボを使い気管支の過敏性を取り除く治療もします。
　喘息の原因は室内の埃やダニ、喫煙、ストレス、食品添加物、アスピリンなどの薬です。思い当たる要素があれば、できるだけ取り除いてください。

18.胸や背中の痛み

大きな深呼吸や咳・くしゃみで背中から胸にかけて痛みの出る肋間神経痛をご紹介しましょう。これは、原因不明のものも多く、帯状疱疹もあります。
　マッサージは患部の痛みを抑える目的で胸や背中を中心に、頭や足にも行ないます。帯状疱疹の場合は皮膚科での治療を併用するとともにビタミンの多く含んだ果物等を多く食べるよう指導しております。

19.胃下垂症状

胃が下がっている事は病気ではありませんが、それによって食欲が落ち、体力が低下するようであれば、治療や養生に心がけなければなりません。
　マッサージの治療では腹部に対する施術と、消化液の分泌を促進する足のツボに行ないます。
　食後、胃もたれのあるかたは、どんなに忙しくても左を上にして休み、胃の中に停滞した食物を腸のほうに流し込んであげるようにしましょう。

20.便秘

快食・快眠・快便と言われるように、排便や排尿がスムーズに行かなければ体調は崩れます。便秘が原因で現れる症状としては頭痛・肩凝り・肌荒れ等が考えられます。
　マッサージは、お腹に対する施術はもちろんのこと、腰骨周辺にも便秘に関連するツボが集中しておりますので、そこを入念に刺激し排便を促すようにします。
　長い間便秘でお悩みの方は、市販の便秘薬はもちろんの事、食生活でも色々と心がけている事と思いますが、ひと言付け加えるならば便意を感じなくても決まった時間にトイレに行くように心がけてみてください。

21.生理異常と更年期障害

女性の初潮から閉経に至るまでの生理異常(生理痛・生理不順・無月経)・更年期の諸症状(異常な熱感と寒気・イライラ・不眠・うつ病など)に対して、最近病院でも漢方薬を多く処方するようになりました。これは、全体を治療する東洋医学が見直されてきている現れであり、マッサージや鍼灸でも上記症状に対する効果が期待できます。
　マッサージはほぼ全身に行ないますが、自律神経を整える目的で、肩甲骨の内側を良く揉みほぐします。また、腰のツボを刺激することで女性ホルモンの分泌を高めますので、女性の生理に関する諸症状が改善します。
　骨盤を締め付けない服装や、腰から下の冷え性対策をご検討ください。

22.不眠症

睡眠薬を使っても十分に眠れない、睡眠薬を使い続けることに対しての不安を感じている方のためにひと言アドバイスしたいと思います。
　現在の睡眠薬は副作用が少なくなっていますから主治医の指示通りに使用する分には安心していてください。安眠感がなくても横になっていれば体は休まっていますから、健康を損なう事はありません。睡眠薬を減らしたい、もっと熟睡したい方のためにマッサージは有効です。
　マッサージでは足の血行を良くし、頭や顔のツボを使って興奮を抑えるような処置を主に行ないます。
　夜眠れないということは、昼間の神経の高ぶりが続いているか、日中の活動不足が考えられますので、夜の睡眠環境より昼間の生活パターンを再検討してみることも大切です。

23.冷え症

全身が冷える場合もあれば、手足の先、お腹、腰などが部分的に冷える場合もあります。また、足が冷えて上半身がほてった結果、肩凝りやめまい・頭痛などの症状を伴うこともあり、男性よりは女性に多くみられます。
　全身や手足の先が冷える場合は、手首・足首を動かす治療を入念に行ないます。足が冷えて上半身がほてる場合は「3.あしの冷え・むくみ・だるさ」で紹介したマッサージを行ないます。
　夏場の冷房対策はそれぞれの条件に合わせた工夫をしてみましょう。食品として、根菜類は体を温め、葉菜類は体を冷やすと言われていますので、参考にしてください。

24.自律神経失調症

この病気をご理解いただくのにわかりやすい例があります。健康な時は、日中身体も心も活動的で夜になると眠くなり入眠モードになります。ところが自律神経が乱れると日中眠くて身体を動かす事が出来なく、気力もわかない。夜眠ろうとしても眠くならず興奮状態になってしまう。これが自律神経失調症の代表的な症状です。日中、活動的になる事を「交感神経緊張状態」といい、車の運転で言えばアクセルを踏む事を想像して下さい。この時血管は細くなり、脈拍数も増え血圧も上がり気味になり、動くのに適したコンディションになります。一方、夜は日中に疲れを癒やすべく、動きたくなくなるのを「副交感神経緊張状態」といい、車の運転ではブレーキにあたります。脈拍数もゆっくりになり、血圧も下がり筋肉も緩みます。このアクセル、ブレーキの関係は無意識の中で行われます。意識して眠ろうとしても眠れない。仕事や勉強を頑張ろうとしても気力がわかないのが自律神経の機能が乱れた症状です。これに対する処置は医薬品もありますが、マッサージや鍼灸が適していると思います。マッサージは全身のツボを30分程度刺激しますが背中と腰の脊椎の上を指圧するのが当院で実績があり効果的と思われます。鍼灸に抵抗のある方も是非お試しになって下さい。

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